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導入事例:良見内科医院様

はじめに

Pubcareをご活用いただいている導入事例として、熊本県阿蘇郡高森町にある「良見内科医院」様をご紹介します。地域特性や診療体制を踏まえた導入支援の流れと、実際の効果をまとめています。

熊本県阿蘇郡高森町。過疎化が進み、全国及び熊本県平均を大きく上回る高齢化率44.0%(令和6年5月時点)を超えるこの地域で、外来診療と在宅診療を通じて地域医療を支えてきたのが、医療法人社団 良見内科医院様です。2024年診療報酬改定を契機に始まったご相談は、やがて、地域医療の持続可能性を高めるための診療体制全般にわたるご支援へと広がっていきました。限られた医療資源のなかで、多様な患者ニーズに応え続けるには何が必要か。単なるツール導入ではなく、制度適合と現場運用を両立する、本質的な医療DX支援が求められていました。

医療機関プロフィール

  • 医療機関名:良見内科医院
  • 所在地:熊本県阿蘇郡高森町
  • 特徴:高齢化率44.0%の地域で、外来と在宅を両輪で展開する診療所

支援開始の経緯

私たちと良見内科医院様との出会いは、2024年の診療報酬改定による生活習慣管理料の改定に関するご相談がきっかけでした。当初は新しい制度への対応策を検討する個別支援でしたが、ヒアリングを重ねる中で、診療所全体の運営体制や、将来的な地域医療ニーズへの備えについても課題が浮き彫りとなり、診療体制全般にわたる包括的なご支援をお任せいただくこととなりました。

導入の背景と課題

良見内科医院様は、外来と在宅診療の両輪で地域医療を支え続ける診療所であり、高齢化が進む地域において多様な患者ニーズに応える中核的な役割を果たされています。地域住民からの訪問診療ニーズも高く、専門診療科目にとどまらず、幅広い医療サービスの提供が求められています。一人ひとりの患者様に真摯に向き合い、患者様本位の診療を何よりも大切にされてきました。その温かな診療スタイルは地域から大きな信頼を集めています。こうしたお考えを守り続けるためにも、安定した運営基盤を整備し、持続可能な診療体制を築くことが、今後ますます重要となっています。こうした中、限られた医療資源で持続的に医療を提供し続けるためには、診療体制を制度に適合させることに加え、医療従事者の負担を軽減し、効率的かつ質の高い診療オペレーションを構築することが求められていました。

Pubcare導入支援の内容

  1. 制度適合支援(施設基準届出) 機能強化型在宅療養支援診療所(連携型)としての届出支援を行い、制度要件を満たす体制を整備しています。
  2. 診療報酬最適化支援 診療実態に合わせた加算整理・届出支援を通じ、年間約数百万円の収益向上が見込まれる体制を構築し、算定要件を満たすための業務フローの最適化支援を行っております。
  3. 院内業務効率化支援 在宅診療と外来診療の双方を対象に、オペレーションフローの最適化をご支援しています。
  4. Pubcare導入による地域連携強化 Pubcareの導入により、訪問看護ステーション、薬局、障害者施設、高齢者施設との間でリアルタイムな情報連携体制を構築しました。患者様の状態報告や医療指示のやり取りを非対面化することで、医療従事者の業務負担を大幅に軽減。褥瘡などの視覚情報も安全に共有できるようになり、地域包括ケアの質と効率の向上に大きく寄与しています。

ご担当者の声

医療法人が母体であるため安心して依頼をしました

いつも迅速に対応くださり有難いです

ついていてくださるという安心感があります

今後の展望

私たちは医療法人を母体とする実装型医療DX支援企業です。これまで福岡県在宅医療提供体制充実強化事業の一部を受託するなど、制度適合と現場運用を両立する支援に取り組んできました。私たちは単なるICTツールの導入にとどまらず、診療報酬制度や法制度への確実な対応、現場に即したオペレーション設計、医療・介護・福祉を横断する地域連携体制の構築までを一体で支援すること、それが、私たちが大切にしている支援スタイルです。良見内科医院様との取り組みを通じて、制度改正に応じた診療体制強化、医療従事者の働き方改革、地域包括ケア推進に実質的に寄与できたことは、私たち自身にとっても大きな学びと確信につながりました。今後も、国や自治体が掲げる医療DX政策や地域医療構想と連動しながら、地域完結型医療の実現、持続可能な医療・介護提供体制の構築に向け、制度と現場をつなぐ伴走支援パートナーとして歩みを進めてまいります。

良見内科医院様(熊本県阿蘇郡高森町)
高森駅(高森町)
四季折々の自然に囲まれた、高森町の風景