デジタルトランスフォーメーションは、これまでの在り方を再定義し、新たなデファクトスタンダードを確立するプロセスです。再定義で最も大切なのはゴールの設定です。ゴールが明確でなければ、変革の方向性や成功の評価が難しくなります。
次に重要なのは、どのようなフィロソフィーや設計思想を持つかです。単なるデジタライゼーションに留まらず、革新的なアプローチによって既存のプロセスやビジネスを再構築することで、新たな価値を創造し、競争力を強化することが可能となります。
多くの医療機関で実施されていることは、Digital Transformation(デジタルトランスフォーメーション)ではなく、Digitalization(デジタライゼーション)に留まっています。医療DXの進め方として、目的を明確にすることが重要です。目的に応じたデジタル化ツールを選定することでDXは現実のものとなります。
医療DXを推し進めるにあたって、制度設計のキーサクセスファクターとなるのはPHRをEHRにすることにあると考えています。
具体的なデジタル化ツールとしては、弊社が提供する、医療や介護施設とSNSやPHRで連携するアプリPubcare app、オンライン診療を中心にビデオ通話機能を有するPubcare online、PHRを起点にしEHRとして相互連携・共同編集ができるシステムPubcare proの3つのサービスでプラットフォームを構築するPubcareです。
PHRは医療者が入力することでその質が担保されます。医療者は様々な帳票を作成する過程でデータを入力し、他の医療者とそれを共同で利活用することで、重複業務を大幅に削減でき常に最新の患者情報にアップデートされていきます。いわば患者さんのwikipediaを共同編集するようなものです。
データのフローとストックはPHRをEHRとして医療者に生産性の向上をもたらし、課題解決に留まらずストックされたデータからはRWDが得られ、これからの新しい医療の在り方の柱となるだけでなく、ヘルスケア領域にとどまらない新たな価値や未来を創造してゆくことができます。